岐阜県博物館

収蔵資料データベース
  • ホーム | フォントサイズ
  • 小
  • 中
  • 大
  • 公式X
  • 公式facebook
  • 公式Instagram


屋根やねの骨組ほねぐみは「小屋組こやぐみ」といいます。“小屋こや”とは屋根やねと天井てんじょうの間あいだのことを指さし、 合掌造がっしょうづくりの小屋組こやぐみは三角形さんかくけいを組くみ合あわせた叉首さす(トラス)構造こうぞう(※1)で、変形へんけいに強つよく丈夫じょうぶです。
また、小屋組こやぐみにはクギなどの金属きんぞくは一切いっさい使つかわれておらず、植物しょくぶつのみでできています。

 ※1叉首構造さすこうぞう:屋根やねの2本ほんの斜材しゃざい(叉首さす)を棟むね(屋根やねの一番高いちばんたかいところ)で交差こうささせ、梁はりの両端りょうたんに差さし込こんだ構造こうぞう。

植物しょくぶつだけで作つくられた合掌造がっしょうづくりの屋根やねが、丈夫じょうぶで長持ながもちする秘密ひみつを4つ紹介しょうかいします。

 

 

1、茅葺かやぶき

合掌造がっしょうづくりは、材料ざいりょうに植物しょくぶつを利用りようした「茅葺かやぶき」屋根やねです。
白川村しらかわむらの合掌造がっしょうづくりにはおもに「大おおガヤ(ススキ)」と「小こガヤ(カリヤス)」が使つかわれています。
今いまではカリヤスが手てに入はいりにくくなり、ススキで葺ふかれることが多おおいです。

大おおガヤ(ススキ)

イネ科かの植物しょくぶつ。
茎くきはとても硬かたく、茅葺かやぶきに使つかうと30年ねんほど利用りようできます。

 

小こガヤ(カリヤス)
イネ科かの植物しょくぶつでススキの仲間なかま。
茎くきはストローのように穴あながあいています。
通気性つうきせいがよく乾燥かんそうしやすいこともあって、ススキよりも長ながく50年ねんほど利用りようできます。

≪このページの上うえにもどる

 

2、駒尻こまじり


 

屋根やねを支ささえる太ふとい梁はりの一番下いちばんしたは鉛筆えんぴつのようにけずってあります。これを「駒尻こまじり」といいます。
雪ゆきや地震じしん・強風きょうふうなどで屋根やねの上うえの方ほうがゆれたり傾かたむいたりしても、コマの軸じくの先端せんたんのように、その力ちからや重おもみはこのとがった駒尻こまじりの部分ぶぶんにのみ伝つたわり、家いえが壊こわれにくくなっています。 梁はりが受うけた力ちからは、そこからその下したの柱はしらを通とおって地面じめんに伝つたわっていきます。

≪このページの上うえにもどる

 

3、ハガイ・ヤナカ・クダリ

屋根やねにななめに入っている柱はしらは「ハガイ」と呼よばれ、一般的いっぱんてきな日本家屋にほんかおくの「筋交すじかい」にあたります。ななめに柱はしらを入いれることで揺ゆれに強つよくなります。
横木よこぎは「ヤナカ」、垂木たるき(縦木たてき)は「クダリ」といわれ、格子こうしのように組くまれています。このように組くまれることで、たとえ1か所しょ折おれたとしても一気いっきに屋根やねが壊こわれてしまうことはありません。

それらの柱はしらを「ワラ」や「ネソ」と呼よばれるつる植物しょくぶつで結むすび付つけています。
「ネソ」とはマンサクという木きの若木わかぎで、乾かわくとしっかり締しまるという特徴とくちょうがあります。
このように植物しょくぶつを結むすび付つける固定こていの方法ほうほうにより、柔軟じゅうなんで壊こわれにくい構造こうぞうとなります。

≪このページの上うえにもどる

 

4、天井てんじょう(部屋へやの上部じょうぶに張はった板いた、屋根裏やねうらの床部分ゆかぶぶん)

屋根裏やねうらの床ゆかは、空気くうきが通とおるようにすき間まをあけたスノコ状じょうになっており、住居部分じゅうきょぶぶんにあるイロリの煙けむりを屋根裏やねうらに回まわしています。イロリの熱ねつによって屋根やねを乾燥かんそうさせたり、イロリの煙けむりでいぶすことで防虫効果ぼうちゅうこうかがあります。
また、イロリの“スス”によってソネなどの結むすび目めが締しまってより頑丈がんじょうになり、茅葺かやぶきがより長持ながもちします。

≪このページの上うえにもどる


≪このページの上うえにもどる

≪前まえのページにもどる

※「けんぱくこどもミュージアム」で使つかわれている画像がぞうについて、学習がくしゅうで使用しようする場合ばあいにのみコピー・編集へんしゅうが可能かのうです。画像がぞうの使用しようは利用者りようしゃの責任せきにんにおいてお願ねがいします。 

ページトップへ