岐阜県博物館

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〇鵜舟
うぶね

鵜飼うかい専用せんよう の船ふねで、船ふねの先頭せんとうにはかがり火ひがついています。
使つかわれている木材もくざいは、岐阜ぎふに多くく生はえており、水みずに強つよい“コウヤマキ”が使つかわれています。

〇かがり火び(松割木まつわりき)

鵜舟うぶねの前方ぜんぽうにかがり火びがたかれ、そこで使つかわれるタキギを「松割木まつわりき」といいます。
かがり火びは水面すいめんを照てらし、ねむっているアユをおどろかせて起おこします。目めをさましたアユがキラリと光ひかるので、それを鵜うがつかまえます。
かがり火びには、油分ゆぶんが多おおくて火力かりょくが強つよく、明あかるいアカマツのタキギを使つかいます。

 

 

〇ムクゲ

かがり火びをささえるかがり棒ぼうは、照てらす方向ほうこうの調節ちょうせつに使います。
かがり棒ぼうには、油分ゆぶんを多おおく含ふくむ“ムクゲ”という植物しょくぶつを巻まき付つけることで動うごかしやすくしています。

 

 

 

〇吐はけ籠かご

つかまえたアユを入いれておくための籠かごです。
底そこに割わり竹たけを入いれてこわれにくくし、四隅よすみには足あしをつけて安定あんていさせているため、ゆれる船内せんないでたくさんの魚さかなを入いれてもたおれたりこわれたりしません。

 

 

 

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〇風折烏帽子かざおりえぼし
鵜舟うぶねのかがり火びの火ひの粉こをかぶって髪かみや眉毛まゆげが燃もえないように、手てぬぐいサイズの麻あさの布ぬのを頭あたまにふかく巻まき付つけています。

〇腰蓑こしみの
漁服りょうふくが濡ぬれて体からだが冷ひえたり、漁服りょうふくが汚よごれないようにふせぐレインコートのような役割やくわりをします。
もち米こめの藁わらを使つかって作つくられています。

〇漁服りょうふく
鵜匠うしょうの仕事着しごとぎです。
動うごきやすい筒袖つつそでで、目立めだって鵜うをこわがらせないように、また川かわに姿すがたがうつりこんでアユが逃にげてしまわないように黒くろか紺こんなどの目立めだたない色いろになっています。

〇胸当むねあて
漁中りょうちゅうに胸元むなもとから火ひの粉こやアユのうろこが入はいらないようにするために着きます。
物入ものいれがついており、ポケットとしても使つかえます。

〇足半あしなか
もち米ごめの藁わらでできたぞうりで、普通ふつうのわらじの3分ぶんの1程度ていどの長ながさしかありません。
かかとがないため濡ぬれれた船ふねの中なかでふんばりがきき、滑すべり止どめになります。
また、川原かわらを走はしるときも砂利じゃりが入はいりにくいです。

 

 

 

 

 

〇鵜籠うかご

鵜うを入いれて運はこぶための籠かごです。
4羽入わはいる「四よつ差ざし」と2羽入わはいる「二ふたつ差ざし」があります。 (写真しゃしんは四よつ差ざしです。)

 

〇首結くびゆい
鵜匠うしょうが麻あさの繊維せんいをよった紐ひもで鵜うの首元くびもとをしばって使まいます。
首結くびゆいのしめ具合ぐあいを調節ちょうせつして、鵜うが食たべる量りょうと漁りょうとしてとる量りょうを調節ちょうせつしています。
鵜匠うしょうがそのつど鵜うの体調たいちょう・性格せいかく・当日とうじつの川かわの様子ようす・漁場りょうばの長ながさを考かんがえて締しめ具合ぐあいを判断はんだんします。

〇腹掛はらかけ
鵜うを船ふねにひっぱり上あげやすくするために鵜うの腹はらに巻まいてある紐ひもです。
首結くびゆいがずれないように首くびの後うしろから左右さゆうの羽元はねもとを通とおして腹はらにひもをかけます。

〇ツモソ
首結くびゆいに結むすび付つけられている棒ぼうのことで、首結くびゆいに直接ちょくせつ紐ひもを結むすぶと、鵜うに紐ひもがからんだりほかの手縄たなわとからむので、それを防ふせぐために使つかわれます。 いまはプラスチックのものを使つかっていますが、昔むかしはクジラのひげを使つかっていたため“くじら”ともよばれています。

〇手縄たなわ

鵜うの首結くびゆいと腹掛はらかけ、ツモソ、鵜匠うしょうがにぎっている縄なわをまとめて「手縄たなわ」といいます。
鵜匠うしょうは通常つうじょう10本前後ほんぜんご、最大さいだいで12本ほんの手縄たなわをにぎり鵜うをあやつります。
手縄たなわの動うごききを指ゆびで感かんじ取とり、鵜うの動うごきをはかるため、柔やわらかくにぎって鵜うが動うごいた時ときには親指おやゆびで押おさえます。
鵜うが動うごくと手縄たなわはもつれますが、鵜匠うしょうはからまった手縄たなわを1本ほんずつ右手みぎてで引ひき抜ぬき左手ひだりてに戻もどします。この動うごきを“手縄捌たなわさばき”といい、鵜飼うかいの見みどころのひとつとなっています。


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